死語となった「国際化」「時短」
まだ私が中高生だった頃、よく耳にした言葉が「国際化」「時短」であった。当時はバブルの最中か、その崩壊直後で、今よりも経済的な余裕が日本社会にあったことの反映だろう。それにしても、今では考えられないほどの「進歩的」な空気が、当時は確かにあった。
今、メディアを席捲しているのは「国際化」ではなく、「国益」なるキーワードである。権力中枢からは遠く離れたところにいる一般市民までもが、当然のように「日本の国益」を云々する。「時短」(労働時間短縮)という言葉も全く聞かれなくなり、それどころか、「ホワイトカラー・エグゼンプション」なる名目で無制限の長時間労働が解禁されようとしている。しかも、このことについて世論は無関心である。
http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/kiji.php3?&d=20061111&j=0023&k=200611115112
http://www.asahi.com/business/update/1121/145.html
「貧すれば鈍する」という言葉がある。いささか品が悪いが、今の日本社会の状況はこの言葉に象徴されているのではないか。確実に増加しつつある「貧困層」の不満は、政治家・マスメディアの巧妙な誘導によって、排外主義・公務員叩き・犯罪厳罰化といった方向にそらされているのが実情だ。「国際化」「時短」が死語となったのは、その反映であろう。
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コメント
日本が排外主義でアジア諸国といがみ合っている間にも、ヨーロッパや北米、そして南米諸国までもが中国や東南アジア諸国との経済・外交等の連携に力を注いでいます。気づいたら日本だけが取り残されているということにならないでしょうか。現在の政策で将来自分たちが損をすることになる現在の20代、30代の有権者たちにはもう少し気づいてほしいものです。
投稿: aki. | 2006年11月28日 (火) 00時14分
コメントありがとうございます。
政権が小泉→安倍と移りましたが、国際的な孤立化を目指しているかのような方向性は、何も変わっていないですね。
若い世代は、それにむしろ拍手を送ってしまっているのが実情ですし。
記事では、「貧困層」の不満が排外主義に向かっていると書きましたが、「恵まれた」層がよりリベラルかというと、そうでもない気がします。問題は根深そうです。
投稿: AKIO | 2006年11月28日 (火) 23時32分